内田知男著「リスクマネジメントの実務」を読んで

2012年6月10日日曜日 | ラベル: |

内田知男さんの「リスクマンジメントの実務」をご紹介致します。内田さんがリスクマネジメントのコンサルティング実務に従事されたご経験と、慶応義塾大学・大分大学・関西学院大学・名古屋商科大学におけるリスクマネジメントの講義の集大成で、リスクマネジメント、BCP(事業継続計画)の実務の解説と、「リスクマネジメントの教科書」としての基礎的事項の解説の双方を含んでいます。リスクマネンジメントに関わる者に取って、この分野についての広い視野を与えて頂けるご本だと思います。
 3月10日に東京ガス吉野太郎さんの「事業会社のためのリスク管理・ERMの実務ガイド」をご紹介致しました。これは吉野さんが長年企業のリスク管理・ERMの実務に従事されたご経験をご本に纏められたものです。
 5月10日の藤井範彰さんの「監査の課題解決法」も藤井さんの長い実務経験に基づく視点で内部監査の現在の問題点を論じたご本です。
 私がお付き合いしているリスクマネジメントの各分野の優れた実務家の方々が、ご経験に基づく解説書を次々に出版されていることは、誠に意義深いことです。

今回から趣向を変えて、私の印象に残った各地の景色をお目に掛けます。
バーミューダの主要産業は観光と損害保険です。損害保険代理店時代に研修旅行で2泊3日滞在しました。
バーミューダの夕焼け。


志摩半島大王崎の夕日。


○内田知男氏について
 内田さんは、1973年一橋大学商学部卒業後住友銀行にご入行、経済調査部・企画部金融調査室長・企画部部長を経て、銀泉保険コンサルティング㈱(現銀泉リスクソリューションズ)社長・理事長として、リスクコンサルティングの実務に従事されました。
昨年6月エリーパワー㈱監査役に就任されました。エリーパワー㈱は大型リチウム・イオン電池製造のベンチャー企業です。http://eliiypower.co.jp/

○リスクマネジメントの実務【ISO31000への実践的対応】 














同書「はじめに」で、
「この十数年間に、米国COSOの内部統制フレームワークに始まり、英国ターンブルガイダンス、米国COSOのエンタープライズリスクマネジメントフレームワークあるいはわが国の会社法並びに金融商品取引法の下での内部統制への要請など、様々な形でのリリスクマネジメントに対する考え方や組織的対応への要請事項が示されてきた。(中略)これまで様々な形で取組が進められてきたリスクマネジメントについてISO31000をガイドラインとして用いて、いかに現在のリスクマネジメントシステムを効率的に改善し運営していくかが多くの組織にとっての課題となろう。」
と述べておられます。
 第1編リスクマネジメントでは、①リスクマネジメントトは、②リスクとは、③リスクマネジメントのア枠組み、④リスクマネジメントプロセス、⑤リスクマネジメントを支える枠組み、⑥リスク定量化とリ企業価値経営、⑦リスクファイナンシングの順で
リスクマネジメントに関する広汎な解説がなされています。 
 第2編では①事業継続管理(BCM)とは、②BCM体制の実践的対応の順で、内田さんが企業のBCMのコンサルタントに当たられた実務経験に基づく叙述がなされています。
 リスクマネジメント、BCMについての広い視野を得るには絶好の入門書だと思います。