「リスクとキャッシュフロー」について ㉞

2014年8月20日水曜日 | ラベル: |

  11.「中小企業BCP(事業継続計画)策定運用指針」の「財務診断モデル」 ⑩
 前回のブログの最後に、『細かい内容は「中小企業BCP(事業継続計画)策定運用指針」の「財務診断モデル」の上級コース「参考.4 直接原価方式による損益計算書の作成・計算手順」(参考62―68)をご覧下さい。詳細は次回にご説明致します。
http://www.chusho.meti.go.jp/bcp/download/bcppdf/bcpguide_11b.pdf 』
と書きました。
今回は「中小企業BCP(事業継続計画)策定運用指針」の「財務診断モデル」「参考.4 直接原価方式による損益計算書の作成・計算手順」をご説明いたします。下記「◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊」内は、「財務診断モデル」「参考.4 直接原価方式による損益計算書の作成・計算手順」の表です。今回はこれに解説を加えます。
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〇直接原価方式による損益計算書の作成・計算手順
計算手順を示します。卸・小売業、建設業も同じ考え方で計算します。
(表1)  製造原価報告書の内訳の分類     (単位:千円)◎印は 固定費
科    目 金     額
内     訳    合 計
Ⅰ.材料費
期首材料棚卸高
当期材料仕入高
合 計(1+2)
期末材料棚卸高
当期材料費(1+2-3)
   
Ⅱ.労務費
◎1.基本給
◎2.諸手当、福利厚生費
当期労務費(1+2)
   
Ⅲ.経費(1+…12)
1. 電力費
2. ガス・水道料
3. 運賃
◎4. 減価償却費 (五)
◎5. 修繕費
◎6. 租税・公課
◎7. 不動産賃借料
◎8. 保険料
◎9. 旅費・交通費
◎10.通信費
11.外注加工費
◎12.雑費
13.その他(固定・変動費を判断)
当期経費
   
1. 当期製造総費用(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ)
2. 期首仕掛品棚卸高
合 計(1+2)
3. 期末仕掛品棚卸高
   
当期製品製造原価 (1+2-3)  

(表2)製造原価報告書の作り換え                 (単位:千円)
科   目 金  額 備  考
 
変動費
当期材料費    
 
(一)×
(当期製品製造原価 / 当期製造総費用)
=表 3の①
電力費
ガス・水道費
運賃
外注加工費
その他変動費
 
変 動 費 計 (一)
 
 

 
 

 
 
労務費    
減価償却費
修繕費
租税・公課
不動産賃借料
保険料
旅費・交通費
通信費
雑費
その他固定費
   (五)  
( 二 ) ×
(当期製品製造原価 / 当期製造総費用)
=表 3の②
 
(五)×
当期製品製造原価 / 当期製造総費用)
=表 3の⑤
  固定費計     (ニ)
  当期製造総費用    

製造原価の金額に (当期製品製造原価 / 当期製造総費用)の割合を乗じて金額を修正する。棚卸資産の関係による製造総費用と製造原価の金額(含む費用の内訳金額)の差異を一致させる。
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 期首と期末で仕掛品棚卸高が増減しますから、当期製造総費用と当期製品製造原価は異なります。そのため当期製品製造原価の変動費、固定費を算出するため、製造総費用の変動費、固定費に(当期製品製造原価 / 当期製造総費用)を掛けて、金額を調整します。


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      表3 製造原価金額の修正        (単位:千円)
 科 目     金  額
 
変動費
当期材料費  
電力費
ガス・水道費
運賃
外注加工費
その他変動費
 
変動費 計 ①  
 
 
 
固定費
労務費  
減価償却費⑤
修繕費
租税・公課
不動産賃借料
保険料
旅費交通費
通信費
その他固定費
 
  固定費 計②  
   売上原価  

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 変動費、固定費の各項目は一々修正しなくても、合計金額だけ修正すれば十分です。

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 表 4   一般管理費および販売費の内訳の分類
(単位:千円) 
 
    科  目
     金       額
   内 訳   合 計
一般管理費および販売費
◎1. 販売員給与手当
◎2. 販売員旅費
◎3. 広告宣伝費
4. 発送費,配達費
◎5. 役員給与手当
◎6. 事務員給与手当
◎7. 減価償却費 ⑥
◎8. 地代・家賃
◎9. 修繕費
◎10.事務用消耗品費
◎ 1 1.通信費・交通費
◎12.その他固定費
13.その他変動費
   
一般管理費・販売費 計    
◎は 固定費

表 5  一般管理費・販売費の内訳の作り換え
(単位:千円) 
   科目    金額
変動費 発送費・配達費
その他変動費
 
  変動費 計 ③  
 
 
 

 

 
販売員給与・手当
販売員旅費
広告宣伝費
役員給与・手当
事務員給与・手当
減価償却費 ⑥
地代・家賃
修繕費
事務用消耗品費
保険料
通信費・交通費
その他固定費
 
  固定費 計 ④  
 一般管理費・販売費計  
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一般管理費および販売費の内訳金額はそのまま使います。

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 表 6 損益計算書の内訳の作り換え
(単位:千円) 
 
    科  目
     金    額    
  内  訳  合  計
  売  上  高    
 売上原価 (1+2)
1 . 変動費①
2 . 固定費②
   
 売上総利益    
一般管理費・販売費(1+)2
1 . 変動費③
2 . 固定費④
   
 営 業 利 益    

表 7 直接原価計算による損益計算書の作成
(単位:千円)
   科  目   1年間   1ヶ月
  売  上  高    
変動費計 (①+③)    
固定費計 (②+④)    
内 減価償却費(⑤+⑥)
(現金ベース固定費) 1
   
  営 業 利 益    
注1)現金ベース固定費は(固定費計)―(減価償却費)
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こうして、直接原価計算による損益計算書が出来上がりました。
なお、前回も書きましたが、損益計算書上の営業外損益・特別損益は考慮外となっている点ご留意下さい。
また、前回書きましたように、固定費と変動費の分解については、今は発行されていませんが、中小企業庁編平成15年度調査 「中小企業の原価指標」 (株式会社 同友館 ISBN 4-496-03706-8 ) P.11-14が参考になります。(前記上級コースに転記。)
下記は、「中小企業BCP(事業継続計画)策定運用指針」の「財務診断モデル」の上級コースの記載です。
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○ 固定費と変動費の分解については、中小企業庁編平成15年度調査 「中小企業の原価指標」 (株式会社 同友館 ISBN 4-496-03706-8 ) P.11-14 を参照して行うと便利
です。固定費か変動費かが不明な費用は固定費に算入しておけば固めの計算が出来ます。
以下に同書の費用分解基準を転記します。
【製造業】
固定費
直接労務費、間接労務費、福利厚生費、減価償却費、賃借料、保険料、
修繕料、水道光熱費、旅費、交通費、その他製造経費、販売員給料手当、
通信費、支払運賃、荷造費、消耗品費、広告費、宣伝費、交際・接待費、
その他販売費、役員給料手当、事務員(管理部門)・販売員給料手当、支払
利息、割引料、従業員教育費、租税公課、研究開発費、その他管理費
変動費
 直接材料費、買入部品費、外注費、間接材料費、その他直接経費、
重油等燃料費、当期製品知仕入原価、当期製品棚卸高―期末製品棚卸
高、酒税。
【卸・小売業】
固定費
販売員給料手当、車両燃料費(卸売業の場合50%)、車両修理費(卸売
業の場合50%)販売員旅費、交通費、通信費、広告宣伝費、その他販売
費、役員(店主)給料手当、事務員(管理部門)給料手当、福利厚生費、
減価償却費、交際・接待費、土地建物賃借料、保険料(卸売業の場合50%)、
修繕費、光熱水道料、支払利息、割引料、租税公課、従業員教育費、その
他管理費。
変動費
売上原価、支払運賃、支払荷造費、支払保管料、車両燃料費(卸売業の場
合のみ50%)、保険料(卸売業の場合のみ50%)、
注:小売業の車両燃料費、車両修理費、保険料は全て固定費。
【建設業】
固定費
労務管理費、租税公課、地代家賃、保険料、現場従業員給料手当、福利厚
生費、事務用品費、通信交通費、交際費、補償費、その他経費、役員給料
手当、退職金、修繕維持費、広告宣伝費、支払利息、割引料、減価償却費、
通信交通費、動力・用水・光熱費(一般管理費のみ)、従業員教育費、その
他管理費。
変動費
材料費、労務費、外注費、仮設経費、動力・用水・光熱費(完成工事原価
のみ)運搬費、機械等経費、設計費、兼業原価。
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2014年8月10日日曜日 | ラベル: |

  11.「中小企業BCP(事業継続計画)策定運用指針」の「財務診断モデル」 ⑨
事業中断損失の考え方  
 6月10日・20日の記事で、下記の表をお示ししました。今回からは事業中断損失・事業がストップした場合のキヤッシュフローの悪化額について書きます。 
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表 参考.1-1 復旧費用の算定(製造業)          (単位:千円)
  損害の程度 復旧期間 復旧費用  備 考 
建  物 全 壊      日    
半 壊      日    
機  械 建物全壊      日    
建物半壊      日    
 棚卸 資産
 
全 損      日    
 半 損      日    
器具・工具 等        
資産関係計       ( A )
事業中断損失     ( B )
復旧費用計       ( A )+( B )=( C )
〇「事業中断によるキヤッシュフローの悪化額」の計算。
〇生産が1ヶ月ストップした場合のキヤッシュフロー悪化額(B) (単位百万円)
  科   目
 1 ヶ 月
1ヶ月(通常ベース)
通常ベース比
 営 業 収 入
      0
 
 
営業
 
支出
変動費
 
 
 
 固定費
 
 
 
 小 計
 
 
 
月次 資金収支額
     (B)
 
 
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〇直接原価計算
 直接原価計算(Direct Costing)と言う会計技法があります。これは本来は、製造原価・一般管理費・販売費を変動費と固定費に分けて、表示し、原価、営業量、利益関係の分析を会計記録に取り入れ、短期の利益計画の役立たせるものです。
 事業中断損失・事業がストップした場合のキヤッシュフローのシミュレーションを行なうにあたっては、直接原価計算の変動費・固定費の数字を用います。
このため、通常の損益計算書から、費用を変動費・固定費に分けた直接原価計算による損益計算書を作成します。
 製造業のケースを示します。   
      

   〇 損益計算書                  (単位 百万円) 
科    目
金  額
売上高
 
売上原価
1. 期首製品棚卸高
2. 当期製品製造原価
  (内減価償却費)
3. 期末製品棚卸高
 売上原価(上記1+2-3)
 
売上総利益
 
一般管理費および販売費
        (内減価償却費)
 
営業利益
 
営業外収益
 
営業外費用
 
経常利益
 
特別利益
特別損失
 
税引前当期純利益
 
法人税・住民税
 
税引後当期純利益
 

〇製造原価計算書                                (単位 百万円)
科          目 金      額
   内    訳    合    計
I .材料費 
 1.期首材棚卸高
 2.当期材料仕入高
   合  計(1+2)
 3.期末材料棚卸高
 当期材料費(1+2-3)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
I .労務費 (1+2)
◎1.基本給
    ◎2.諸手当、福利厚生費
 当期労務費
 
 
 
 
 
 
 
 
III .経費
1. 電力費
  2. ガス・水道料
3. 運賃
4. 減価償却費
5. 修繕費
6. 租税・公課
  7. 不動産賃借料
8. 保険料
  9. 旅費・交通費
◎10.通信費
11.外注加工費
◎12.雑費
13.その他
        (固定・変動費を判断)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  当期経費
 
 
 
1.当期製造総費
  ( I + II + III )
2.期首仕掛品棚卸高
  合   計(1+2)
3.期末仕掛品棚卸高
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
当期製品製造原価 (1+2-3)  
 
◎印は固定費・無印は変動費

〇一般管理費・販売費                              (単位 百万円)
科    目           金        額
    内    訳     合   計
一般管理費および販売費
◎1. 販売員給与手当
◎2. 販売員旅費
◎3. 広告宣伝費
  4. 発送費,配達費
◎5. 役員給与手当
◎6. 事務員給与手当
◎7. 減価償却費 
◎8. 地代・家賃
◎9. 修繕費
◎10.事務用消耗品費
◎11.通信費・交通費
◎12.雑費
  13.その他(固定費・変動費 を判断)
   
一般管理費・販売費 計    
印は固定費・無印は変動費

前記の計算の結果、ある会社の直接原価計算方式による損益計算書が下記だったとします。
○ 直接原価計算方式による損益計算書              
                      (単位百万円)
   科  目 1  年 間 1 ヶ 月
 売上高 5、923 494
 変動費 4,421 368
 固定費 1,233 103
内減価償却費・諸引当
( 現金ベース固定費 )
   108
(1,128)
  9
(94)
  営業利益    269    23

 この企業では、事故や災害により売上がゼロになっても出ていく費用が、年間1,233百万円、減価償却費を除く現金ベースでは1、128百万円と計算されます。つまり売上がゼロになっても毎月平均94百万円のお金が出ていくことになるわけです。
 なお、損益計算書上の営業外損益・特別損益は考慮外となっている点ご留意下さい。細かい内容は「中小企業BCP(事業継続計画)策定運用指針」の「財務診断モデル」の上級コース「参考.4 直接原価方式による損益計算書の作成・計算手順」(参考62―68)をご覧下さい。詳細は次回にご説明致します。

http://www.chusho.meti.go.jp/bcp/download/bcppdf/bcpguide_11b.pdf
 固定費と変動費の分解については、今は発行されていませんが、中小企業庁編平成15年度調査 「中小企業の原価指標」 (株式会社 同友館 ISBN 4-496-03706-8 ) P.11-14が参考になります。(前記上級コースに転記。)固定費か変動費かが不明な費用は固定費に算入しておけば固めの計算が出来ます。


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怪メールについて

2014年8月1日金曜日 | ラベル: |

 今回も「中小企業BCP(事業継続計画)策定運用指針」の「財務診断モデル」から脱線して、申し訳ありません。
 学士会のご斡旋で、7月31日(木)午後、よこすか芸術劇場に「Billy Vaughn オーケストラ」を聞きに行って来ました。ビリー・ヴォーンは1950年代後半から大活躍しました。私の大学時代から社会人なったころの青春時代のアメリカ音楽です。
 1986年 MCA RECORDS のカバーより。

 もう白髪のビリー・ヴォーンのお子様と孫娘が出演されていました。お子様と孫娘がオーケストラを守っているようです。
 昨年10月10日のウラディミール・ミーニン指揮「国立モスクワ合唱団」の記事でも書きましたが、聴衆には白髪の方が多く、今回は特に女性の姿が多いのが印象的でした。きっと同じ思いの方々だろうと思いました。浪路はるかに (Sail  Along  Silvery  Moon)、峠の幌馬車 (Wheels)など懐かしい曲ばかりでした。
 私は、今晩も1986年 MCA RECORDS のビリー・ヴォーンのCDを聞きながら、このブログを書いているのですが、今日のサウンドとオリジナルのビリー・ヴォーンのサウンドとは違っているというのが実感です。同じ楽器編成・同じ譜面だと思いますが、今日のサウンドは洗練されているというか、活気が足りません。特に「浪路はるかに」のギターにそう感じました。再び青春のサウンドを聞いて昔を思い出すことは出来ませんでしたが、素敵な音楽に暑さを忘れました。

〇怪メールについて
 7月29日(火)14時47分、下記のメールを受け取りました。
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~お客様への大切なお知らせ~
弊社は調査業務、情報管理及び和解手続き代行等を主とした調査機関でございます。
 本日ご連絡致しましたのは、現在貴方がご契約されている インターネット総合コンテンツ提供サービス会社からの通告を放置し、 利用料金を長期延滞している事に対し、起訴準備期間に入った事を報告致します。 
 本通知メール到着より、翌営業日(営業時間内)までにご連絡を 頂けない場合には、ご利用規約に伴い
 ①ご名義人調査開始
 ②各信用情報機関に対して個人情報の登録
  ③法的書類を準備作成の上、法的手続きの開始
 以上の手続きに入らせて頂きますので予めご了承下さい。
尚、法的手続きが開始されますと、管轄裁判所からの呼出状が発行され、執行官立ち会いのもと、給料、財産や不動産、有価証券等の差押さえを含めた強制執行となりますので、ご注意下さい。
最近、個人情報を悪用する業者の手口も見受けられますので、 万が一身に覚えのない場合でも、早急にご連絡下さい。
 ※メールでの返答には対応しておりませんのでご了承下さい。
 【お問い合わせ先】  〇〇〇〇〇リサーチ株式会社
顧客管理部 
 担当:〇原〇二・〇山〇子・〇井〇史
お問い合わせ番号:03-○○〇〇-○○〇〇
受付時間:10:00~19:00
◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ ◊ 
 民事では「起訴準備期間」という言葉は使わないと思います。
 私には全く身に覚えがないことです。文中言葉巧みに、「最近、個人情報を悪用する業者の手口も見受けられますので、 万が一身に覚えのない場合でも、早急にご連絡下さい。」とありますが、うっかり素人が電話をすると、脅されたり、言いくるめられたりして、支払を余儀なくされることもあり得ると考えましたので放置しようと思い、念のため親しい弁護士さんに意見を求めました。彼は「それで良い。」とのことでしたが、ひとつだけ、所轄の警察署に事態を知らせた方が良いと忠告してくれました。
 早速所轄の港南警察署に電話しました。担当官にご報告に行きたいと申しましたところ、「既に同様のメールの報告を受けております。無視され、何かあったらご報告願います。」とのことでした。私は警察への報告は全く考えていなかったので、非常に反省させられました。因みに、ネットで検索したところ、全く同文のメールに関する記事がありました。
〇弁護士ドットコム
http://www.bengo4.com/internet/1069/1182/b_270380/
 初めての体験をご報告致します。

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